”奈良少年刑務所”改装前最後の一般公開へ/後編 [奈良・旅行]
※2017年7月20日の記事
では昨日の前編に続き今日は後編をお送りします。
まず足を踏み入れたのは「第1実証場」と呼ばれるところ。
こちらは比較的軽作業を行っていた場所で、
主に紙工と呼ばれる紙の箱を作る作業や金魚すくいのポイなどを制作。
平成28年11月末まで稼働していたそうですが、
今はガラ~ンとしていてその当時の面影はありません。
柵のある窓からは奈良の象徴”東大寺”と”若草山”が見えます。
とってもいい眺めで普通ならいい景色と言いたいところですが、
受刑者にとってはもう二度と見たくない景色かも・・・
「奈良少年刑務所」を出た人がその後再び、
観光などで東大寺を訪れることはあるのかな~
次に「第5実習場」と呼ばれるところでは、
金属加工の作業が行われていました。
「第1実習場」の板の間と比べるとコンクリートの床で、
当時は大型の金属加工用機械を設置。
出所後の自力更生へ職業訓練に勤しむ姿が目に浮かびます。
訓練塔を出ると外にはなんと「プール」もあって、
ここだけ見ると普通の学校のようにも見えますね。
しかし遠くに目を向けると現実が待ち構えます!
周りに高い(約5m)塀がぐるりと張り巡らされ、
やっぱりここは”刑務所”だという事を実感。
それにしてもとても敷地が広く今後はホテルになるそうですが、
どのように建物以外の空き地を活用するのか今から楽しみです
「医務室」で診療室・処置室・薬剤室・レントゲン室のほか、
歯科治療も行われていたそうです。
大きな窓から入る自然光と白を基調にした造りは、
昭和初期を題材にした映画などで出てきそうな診療所の雰囲気。
そして併設する第6寮と呼ばれる「病棟」です。
平成に入って改修されたモノですが、
明治当初からベッド等の使用を前提に考えられていたので、
部屋のサイズは通常の居室より広めです。
病人には少しだけですが配慮があったんですね。
刑務作業の一環として建築科の職業訓練で制作された、
一刀彫の「般若寺楼門」が展示。
屋根の”ソリ”や細部に至るまで精工な仕上がりで、
これを作った受刑者は出所後にすぐ近くにある本物を見に行ったことでしょう。
その他にも積み木やコースターなどの木工製品も。
(どれくらいの販売価格なのでしょう~)
そしてポツンと一般収容所から離れて建っていたのが、
「狂操監」と呼ばれるモノ。
精神的に不安定になり大声などで、
一般受刑者にまで影響が及ばないようにと建てられたそう。
けっして懲らしめるためではないそうですが、
コンクリート剝き出しで檻のような光景は独特の雰囲気。
たっぷり1時間半をかけた「奈良少年刑務所」見学もこれにて終了~
もちろん初めて見るものばかりで、
映画のセットではないそのリアルさは迫力ありました。
今後は「監獄ホテル」として生まれ変わるそうですが、
どうか出来るだけ形を残して欲しいと願います
(※2020年開業予定)
この日は如何せん人が多かった・・・
(後日のニュースで知りましたが来場者は約1万人だったそう)
見学終了後はもうクタクタで喉もカラカラ
では冷たい飲み物を求めて正門から堂々と出所したいと思います
価格:1,404円 |
奈良の刑務所ホテルは色々なメディアでも紹介されていますね(^.^)
by ぼんさん (2017-09-20 07:42)
≫ぼんさん
出来るのが待ち遠しいです。
完成次第見学に向かいたいと思います(^^♪
by yamatonosuke (2017-09-20 22:29)